インフォグラフィックで使うデータ
いざインフォグラフィックを作ろうという時に、最初につまずくのが「何を作るか」で、次に「ソースをどうするか」です。そこでこのシリーズでは、インフォグラフィックに使えるデータを紹介していきます。
今回、取り上げるのは、人口に関するデータです。
世界人口推計
世界の人口は、80億人に到達しました。予測では2058年頃に100億人を突破し、2080年代になって緩やかな減少に転じる見込みです。
地域別では、アジアとアフリカが人口増加を牽引。2050年頃にはナイジェリアがアメリカを抜いて、インド、中国に次ぐ人口3位の国になると見られています。
こうした人口の推移や予測、出生率や死亡率、平均寿命、65歳以上の人口割合など、人口に関するデータは、国連の「世界人口推計(World Population Prospects)」で調べることができます。
データの取得方法
「世界人口推計(World Population Prospects)」にアクセスし、以下の手順を進めます。
STEP 1:「Download Data Files」をクリック
STEP 2:「Standard Projections」の「Most Used」を選択
STEP 3:「Compact」をダウンロード
データには、コンパクト版とコンプリート版があります。
人口予測は、不確実性を考慮して、出生率を低く想定した場合(低位推計)、中くらいに想定した場合(中位想定)、高く想定した場合(高位推計)など条件を変えた推計を出しています。
コンパクト版は、その中から「中位推計」のみを抜粋したデータです。
このデータでは、全世界/地域別/国別の人口、出生率、死亡率、移民の数の推計を得られます。
ただし、65歳以上の人口割合や人口ピラミッドでよく使われる5歳ごとの人口構成など、年齢別のデータは、「Standard Projections」の「Population」を選択して、ダウンロードします。
注意すること
日本の人口推計は、総務省統計局でも発表しています。「世界人口推計」に含まれる人口が1月1日時点と7月1日時点のデータなのに対し、統計局は10月1日時点のデータで、時期にずれがあります。また、推計方法も異なることから、両者のデータには若干の差があります。
都道府県別の出生率など、日本国内のデータは統計局が充実しているため、そちらを使います。一方、世界各国と日本のデータを比較する場合は、時期・推計方法が揃っていた方が良いため、国連のデータを使います。
同じデータでも、調査機関・発表機関によってデータが異なる場合があります。データを比較する場合は、一箇所のソースで賄えるのであれば、それを使うようにし、できるだけソースを統一します。
今回のニュースレターは、ビジュアルシンキングの記事「世界の人口を調べたい時」を再編集してお届けしています。